<『応用編・講座』>
「応用編・講座」の「F.マネージャーの視点/銘柄選定とその背景」で新講座を公開しました。
ー 業界代表4銘柄で見る外国人投資家の銘柄選好 -
進む個別銘柄選好・・・東京市場における銘柄格差の実態
2017年のトランプ大統領就任以来、ニューヨーク株は上昇、東京市場も遅れながらもその背中を見ながら追いかけています。
しかし、東京市場における個々の銘柄の動きをみると驚くほど株価の軌跡に差がでています。以下で2017年から直近までのそれぞれの業界の代表銘柄ともいえる4銘柄の株価の軌跡をたどりながら銘柄格差の背景を探ります。
これらの内容を見ることは東京市場で主役を演ずる投資家、外国人投資家の日本株銘柄選好の実際を理解することにもなり、今後の銘柄選びにも直結すると思われます。
日経平均、日立、三井不動産、ソニー、三菱FGの月次終値の推移(2016年12月末=1)
-2016年12月~2020年11月-
(株価は月末値、2020年11月は20日)
個別銘柄の動きを検証・・・外国人投資家の銘柄選好の背景
〇ソニーの動きがまず目に留まります。東京市場におけるアメリカ株とも称され、若い外国人ファンドマネジャーは日本株とは知らない人もいるといわれるほどです。
減益予想で売り込まれる場合、PBR2倍程度の水準まで落ち込むとそこで下げ止まり、次の業績の好転を待つような動きになります。PBR2倍という下値目処をしっかり見ているほうが組みしやすい株になっているようです。
〇日立は、ほぼ日経平均と同じような動きです。日立の場合も、じっくり投資という前提でみれば、株価はやはりPBRでアプローチするほうが組みしやすいと思われます。ほぼ下値の目処はPBR1です。回復時にはBPSレベルから20%~30%ぐらい上昇する動きが特徴的です。
・・・ソニー、日立の株価を見ると両社のビジネスの特徴が反映されているようです。ソニーの場合、ゲームソフトといった内容を中心とするソフト会社へと大きく変身を遂げており、日立はハイテクの分野のハード製品中心の会社です。こうした業務内の違いが株価の下値目処に反映されるようです。
〇三井不動産は日本の国内のおける不動産業の定点観測的企業のイメージです。総合的に日本株全体を取り上げる際に外すことの出来ない銘柄として認識されているようです。
最近のように日本株をピンポイントで買う外国人投資家が多くなると、当社も蚊帳の外に置かれるようになり、結果として市場平均に負けることになったと思われます。
〇三菱フィナンシャルグループの場合は銀行業界を取り巻く環境を考慮しなくてはなりません。世界中で超低金利が続く時代に銀行業の好業績が期待できないことは世界共通の認識です。日本株を総合的にアプローチするファンドが活況にならない限り、当社まで買い手が回ってこないケースが多くなりそうです。
低株価による利回りの魅力に個人現物投資家が買いを入れていることもありますが,株価を押し上げるほどの力はありません。
詳しい内容は本講座をご覧下さい。
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講師:若林利明
外資系機関投資家を中心に日本株のファンドマネージャーを歴任。NPO法人日本個人投資家協会協議会委員。世界の株式市場における東京市場の位置づけ、そこで大きな影響力を行使する外国人投資家の投資動向に精通する。著書:「資産運用のセンスのみがき方」など。
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