<『投資を学ぶ』コーナー>
「投資の地力養成講座」の「国際投資環境の視点から」で新講座を公開しました。
ー EUの陰の盟主――バランサー国家オランダ -
ウクライナ危機、ギリシア債務危機、難民騒動、BREXITなど、欧州は中東と並ぶ世界のリスク要因になりつつある。その中でオランダの存在感が改めて注目される。
EUは英独仏の3大国の帰趨を見ていればよいと見られているが、そもそもEUは1948年のベネルクス関税同盟を核に仏独伊が加わって最初の塊が形成された。ブラッセルにEU本部があるのはベネルクス関税同盟の本部以来のこと。そしてベネルクスの中核はオランダだ。
オランダは小国グループのトップとして大国と小国を繋ぐ役割を担ってきた。教養、商才、説得力、交渉力など国際関係に必要なノウハウやインテリジェンスが備わっているので、どの国からも一目置かれる存在である。EU事務局の主要ポストを押さえEUの機能強化を支援して独仏枢軸をうまく牽制してきた。
トップではないが、トップを振り回せるような立場に優れ者を配置し、目立たないが賛否を決める力を持つという賢さや狡さを備えている。
経済規模とは相応しないロイヤルダッチシェルやフリップスなどの地球規模の企業がこの国から生まれている。CO2排出権取引というビジネスモデルはオランダで生み出された。オランダ人のバランス感覚と商売感覚は世界を制覇するレベルといえる。
ロシアの最大の貿易相手国はオランダである。ロシアから輸出される石油はほぼ全量ロッテルダムで精製するか、そこから第3国へ運ばれている。ウクライナ危機においてもオランダはEUの結束を図るようしたたかな対応をしてきた。
ただ、オランダが変わり始めたことははっきり言える。旧ワルシャワ条約機構加盟国やバルト諸国が大挙してEUに加盟したことによって新加盟国の国益とオランダの国益が一致しなくなったのだ。EUは大きくなりすぎた。
オランダは立ち位置を決めかねているのか。その方向感こそEUの先行きを占う鍵となる。
詳しくは本講座をご覧下さい。
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