『 理論株価と市場リスクで読む相場の実勢』コーナーで
「日経平均は安定領域にあるものの市場リスクは高止まりで弱地合いを警戒」を公開しました。
6月12日に予定されていた米国と北朝鮮の首脳会談が突然中止、かと思えば今度は再開の動きが積極的に進められるなど、環境は目まぐるしく変わっています。ただ、この問題に関しては、市場は両当事者の性格を見抜いているためか、大きな動揺にはつながらなかったようです。相場は比較的落ち着いた動きで終始しています。
一方、米国と中国の貿易摩擦問題の先行きは予断を許さず、中東情勢からも目が離せません。
こうした状況下で市場リスク(*)はいっときの危機的水域からは収まりを見せるものの、依然、高い水準にあります。
業績は昨年来好調に推移し、為替市場も比較的落ち着いた動きで終始するなどファンダメンタルズは堅調に推移する一方で株式相場は年初から荒っぽい動きが続いています。この安定したファンダメンタルズと相場とのアンマッチを埋める要素が”市場リスク(*)”です。
下図は昨年9月から直近の5月30日までの、日経平均と理論株価とのかい離と市場リスク示すグラフです。
市場リスクと日経平均・理論株価のかい離の推移
―2017.9.1~2018.5.30―
日経平均は5月に理論株価に追いついた後理論株価に沿った動きを続け、ファンダメンタルズに沿った安定領域にありますが、一方、市場リスクは依然、通常の変動範囲を上回る位置にあり、市場はリスク・コンシャスの状況にあると言えます。
なんらかのきっかけで市場がリスクオフに傾き相場波乱につながる地合いにあることを認識すべき状況と言えそうです。
(*)市場リスクの考え方、求め方を含め詳しい内容はこちらの本文をご覧下さい。
(*)理論株価、通常変動の上側と下側、その他の相場判断のための指標は当サイトの「理論株価で測る相場の位置づけ」の会員限定版で毎日更新、公開しています。会員登録した当月は会費はかかりません。お気軽にお試しください。
*ご注意:講座本文は会員向けの「理論株価と市場リスクで読む相場の実勢」に収録されます。ご覧になるためには会員登録が必要となりますが、会員登録した当月中は無料で全ての情報、機能をご利用いただけます。お気軽にお試しください。(退会の手続きはトップページの「退会手続き」の窓から行えます)。
講師:日暮昭
日本経済新聞社でデータベースに基づく証券分析サービスの開発に従事。ポートフォリオ分析システム、各種の日経株価指数、年金評価サービスの開発を担当。2004年~2006年武蔵大学非常勤講師。インテリジェント・インフォメーション・サービス代表。統計を駆使した客観的な投資判断のための分析を得意とする。
—————————————————————————————
IIS
(有)インテリジェント・インフォメーション・サービス
お問い合わせは以下までお願いいたします。
info@iisbcam.co.jp
—————————————————————————————